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2004.03.22

スターウォーズと怪獣

昔の怪獣の方が人気が高いみたいだが、実際どうなんだろう?
個人的にも昔の怪獣の方が好きだし、知り合いに聞いてもHPに来てくれる方の意見なんかでも、そんな感じになっている。
ゴジラ、ガメラ、バルタン星人、ゴモラ、エレキング、キングジョー、ツインテールとグドン、バラゴン、ガイガン、ジェットジャガー、ギロン、ギャオス、ジャイガー、大魔神、サンダとガイラ、ゲゾラ、ガッパ、ギララ。
もちろん他にも沢山怪獣がいて、その全部が全部かっこいい訳じゃない。
それでもかっこ良くて人気の高い怪獣が沢山いる。

最近の怪獣で人気が高そうなのは、この間ネタにしたレギオンとか。イリスとか機龍も人気が高いらしい。ビオランテとかヤマタノオロチ(ヤマトタケル)とか、結構かっこいいと思う。実はバトラの幼虫が結構好き。

怪獣物が作られる本数自体、比べ物にならないので、割合的にはそんなに悪い訳じゃないという事だ。
それに、我々の世代が好きだ、という怪獣は思い出の要素、ノスタルジーの部分に助けられている部分も結構あるだろう。
それでもなんだか、昔の怪獣と今の怪獣を並べてみたなら風合いというか出身というか、違う印象があるんじゃないだろうか。怪獣の種類が違う、みたいな。

やはりスターウォーズショックが及ぼした影響だろうか。

1977年に製作されたスターウォーズの大ヒットは、特撮界に大きな影響を与えた。
スターウォーズ以降に特撮に求められるようになったのは、空想のデザインキャラクターでも本当に存在するように見える事、つまりリアル感、である。
すげーリアル、とか、とってもリアルっぽい、なんて言葉を使った事が、あなたもある筈。私もある。
このリアル感、というのが特撮界を席巻してしまった。

もちろん昔の特撮がリアルを追求していなかった訳ではない。
しかし技術的な壁があって、そこを超える事が出来なかった。
スターウォーズはそこの処のブレーク・スルーをやってのけたのである。

スターウォーズというお手本を得て、特撮界はみんなお手本を真似るようになる。
もちろん反発もあったし、日本の特撮だと物理的な理由で追いつけない部分もあったりしたが、それでも形だけ真似てみたりしたのである。
その後、ハリウッドの特撮大作ラッシュが始まり、特撮の流れはそちらに流れていってしまったのである。

その流れが怪獣のデザインにも影響を与える。

メカデザインの世界では一時期、皮膚病メカ症候群という病気が蔓延した事がある。
メカの表面をびっしり凸凹で覆う。ディテールの多さがリアル感と勘違いされた結果である。
考えて見ると解るが、現実のメカでも表面がびっしり凸凹に覆われている必要はない。
デザインの面では表面に大量に凸凹があると視点が整理されず、印象が散漫になる傾向がある。
現在は駆逐された病気だが、デザインから受ける情報の量は、以前より重要に考えられるようになった。

架空の生物をリアルにする為にはどうするか。
現実の生物を参考にすればいいのである。
眼球はただの白い球と黒目ではなく、白い部分には毛細血管が走り、黒目には虹彩を加える。
粘液が分泌する部分はきちんとネバネバと。皮膚のしわのできる部分にはしわを、しわの出来ない部分にはもちろん出来ない。
筋肉と骨格が表面に現われるようならば、それを再現する。
角があるならば、それは骨が突き出たものなのか、それとも皮膚が角質化したものなのかで表現が変わる。
足や腕の太さは、体重がどのように掛かるかで決まってくる。
遂には生物が発生する原則を可能な限り照らし出して、不合理な物は排除していく。

これらが全て架空の生物をデザインする時にデザインに現われる情報になる。実際はもっと色々あるだろう。

デザイナーはそれらの考察にかなりの作業量を費やさねばならなくなる。

その結果怪獣は実在生物の、単なるキメラに成り下がってしまうのである。


スターウォーズショック以前、技術の壁を越えられなかった時代、特撮マンはリアルに見えない作り物を前に何を考えていたか。
映画を面白くする為にはどうすればいいか。人の目を引き、いつまでも心に残るようにする為にはどんなデザインにするべきか。細かく作り込むのが技術的にも素材的にも不可能であるならば、どこを重点的にカッコ良くするべきなのか。
恐らくそんな風に考えていたのではなかろうか。
そして、その結果成功した怪獣も出ている訳である。
もし、怪獣デザインというのが娯楽芸術の一部だとするならば、これらの点は今でも大事な部分であるはずだ。

怪獣のデザインにリアル感を求めるのはけっして間違ったことではない。
そして、技術的に、素材的に、自由に力を揮えるのは素晴らしい事だ。

だがもし、そこにスターウォーズショック以前に特撮マンが考えていた要素をプラスしたなら、「昔の怪獣にはいいのがいたよ。けどやっぱり今の怪獣の方が素晴らしい」と疑問を持たずに言えるようになるんじゃなかろうか。

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Comments

qqq

Posted by: ああ | 2004.03.22 22:11

↑これはあれっすか?
QQQって「ククク」ってあざ笑ってるって事?
どこの方言なの?それ。
どーせ自分で考えた表現方法でもあるまいに。
すごーく気の弱い人が精一杯あざ笑ってるポーズを取ってるのか?
なんちゅーか労力を惜しむんだったら意思表示はやめなさいよ。
未熟な人間性が発露しとるよ。
自分の考えてる事をちゃんと文章にする練習とかするといいぞ。
とか言って、たった三文字にこれだけコメント返す俺って親切すぎ?
次は速攻、削除だぞ。
頑張れ。

Posted by: なだあくろう | 2004.03.22 22:52

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